縄張りとは、住宅の建築工事の初めに行うもので、敷地内における建物の配置を示していく作業です。設計図書を確認しながら、縄やビニール紐で輪郭を地面に張って、建物の配置を示していきます。次に行われるのが遣り方(やりかた)です。遣り方を基準として地業工事・土工事・基礎工事を行うので大事な工程です。図面通りであることを確認しなければなりません。この遣り方とは、建物の位置・基礎の高さ・水平などを決める工程で、縄張りの外側(50~100cm程度はなれている)に杭や板を張り巡らせる作業です。作業後は、杭と板で縄張りの外側を囲った状態になります。
住宅の新築をする前には、地盤調査を行い、その調査結果や建物プランなどから適切な地盤改良工事(地盤補強工事)を設定します。その地盤改良工事(地盤補強工事)には、いくつかの種類があります。地盤調査をもとに、支持力を想定するため、実際に施工すると、手段の増減が発生する事もあるため、施主自信が別途で契約する事もあります。写真は、めずらしい工法で、トップベース工法といいます。
根伐り(ねぎり)とは、基礎を作るために地盤を掘削する作業で、掘削した底の部分(根伐り底)へ割栗石(わりくりいし)を敷き詰めていき、捨てコンクリートを打設します。捨てコンクリートの主たる目的は墨出しの為で、遣り方で引いた水糸を基準にコンクリートの表面に壁芯と型枠の位置等を表します。配筋、型枠を行い、コンクリートを打設します。一定期間養生し、型枠を解体し、埋め戻しを行います。地中梁も同様の作業を繰り返します。
施工の方法により、先行土間打設方法もありますが、次は、壁枠の建て込になり、鉄筋、電気の配管、水道の配管作業があります。各配管が完了後、壁枠を締め固め、梁枠の設置になり、スラブの型枠を敷きつめます。その後、梁、スラブの鉄筋を組立し、電気配管等を行い、スラブのコンクリートの打設となります。最上階であれば、これが、棟上げになり、工事全体の約50%完了です。
一定の期間養生後、梁や、スラブの支保工を取外し、アルミサッシの建て付基盤や、ユニットバス等を設置していきます。内部床の高さや、内装の垂直の基準となるため、重要な工事になります。基準から、床、天井、壁の下地組みを行い、室内ドアの額縁や、柱の建て込んで、ボードや、仕上げ合板を張っていきます。下地の段階で、電気や、給排水の配管も行います。仕上げ工事で、床の仕上げ、照明器具、衛生器具の設置、コーキング等を施工していきます。
型枠を解体後のコンクリート下地に左官補修を行い、吹付けタイルや、レンガ、二丁掛けタイルを張っていきます。色や、形は、事前に施主様に提案し決めてもらいます。建物の劣化を防ぐ化粧なので、ここも重要でしょう。
外装工が完了すると、仮設足場の解体となり、いよいよ庭や、門扉、駐車場の工事になります。内部侵入などが制限されるため、最終的な工程になります。犬走り、花壇、など、雨水の流れにも注意ですね。
色々な検査があります。施工自主検査、設計監理検査、行政検査等を行い、完成引き渡しとなります。電気の受電、給水の切り替え等引き継ぎも多々あります。又、建物を使用しての不具合もある可能性がありますので、アフターフォローも行います。